2024年12月の国内の衛星リモートセンシング関連ニュースをピックアップしてみました。
もしよろしければYoutubeもご覧ください。
AstroXとJAXAは、高高度気球に搭載する姿勢制御装置の共同開発を開始しました。2025年度に地上評価試験を行い、2027年度の製品化を目指しています。
ArkEdge SpaceとNew Space Intelligence(NSI)は、衛星画像解析ソリューションの分野で覚書を締結しました。衛星画像の校正技術や新しいアプリケーションの開発に加え、国際的なマーケティング活動にも取り組みます。
Ridge-iは、衛星画像解析ツール「Ridge SAT Image Analyzer(RSIA)」の提供をスタート。ワンコマンドで前処理から解析まで行えるため、ユーザーの作業負荷を大幅に軽減します。
JAXAは「宇宙戦略基金」に関するキャリア採用を開始し、事業推進から技術開発マネジメントまで、幅広い人材を募集しています。
Synspectiveは、SAR衛星「StriX-1」を打ち上げて運用衛星数が6機となりました。打ち上げ直後に株価が上昇したものの、その後はやや下落に転じています。
ニュース一覧
# | 日付 | タイトル |
1 | 2024年12月3日 | |
2 | 2024年12月6日 | |
3 | 2024年12月6日 | |
4 | 2024年12月16日 | |
5 | 2024年12月22日 |
ニュースのポイント
AstroXとJAXAが気球用姿勢制御装置の研究開発を開始
AstroX
日本の民間宇宙スタートアップ企業
気球とロケットを組み合わせた「ロックーン」方式での衛星軌道投入技術を開発中
設立は2022年、福島県に本社
AstroXとJAXAが気球搭載型の姿勢制御装置の共同開発を実施
2025年度には地上評価試験、2027年度に製品化を目指す
気球を利用した高精度な姿勢制御を実現することが目的
AstroXは地上評価試験や高耐久化技術の開発を担当し、JAXAは気球環境での技術実証試験を主導
アークエッジとNSIが衛星画像解析ソリューション分野で覚書締結
ArkEdge Space
超小型衛星コンステレーションの企画、設計、運用を行う宇宙スタートアップ企業
地球観測や低軌道衛星通信を含む幅広いミッションに対応する衛星インフラを開発
New Space Intelligence (NSI)
リモートセンシングやAIを活用した衛星データ解析を提供する企業
独自の「衛星データパイプライン」を通じて、変化検出サービスやカスタマイズ型ソリューションを展開
本社は山口県宇部市、アジア工科大学院(AIT)と山口大学のメンバーにより設立
衛星画像解析分野で覚書を締結
主な取り組みは、校正技術の共同開発、新規アプリケーションの開発、国際的なマーケティング活動の展開など
衛星データを活用し、地球観測、農業、災害対策、都市計画など多分野でのソリューション提供を目指す。
Ridge-i、衛星画像のデータ解析をワンコマンドで行えるRSIAを提供開始
Ridge-i
人工知能(AI)技術を活用したソリューションを提供する日本の企業
衛星データ解析、画像認識、自然言語処理など、多岐にわたる分野でのAI活用を推進
衛星画像を簡単に処理できる衛星解析ツール「Ridge SAT Image Analyzer(RSIA)」を提供開始
RSIAは、衛星画像の前処理から解析までをワンコマンドで実行可能とし、ユーザーの負担を軽減
物体検知、土地分類、変化検出を解析可能なコンテナ環境
光学や近赤外、SARに対応
JAXAが「宇宙戦略基金」のキャリア採用を開始
JAXAは、10年間で1兆円規模を民間企業に投資する「宇宙戦略基金」の企画・運営や推進に関する人材のキャリア採用を開始
宇宙分野の知識や経験の有無にかかわらず、幅広く募集
募集する主な業務内容
事業推進?
公募関連業務(公募要領の取りまとめや、全体進捗管理、審査会等の事務局など)や組織運営に必要な事業計画・評価等の企画立案など。
技術開発マネジメント
技術開発テーマの企画検討の支援(技術仕様、フィージビリティ等の観点)や技術開発テーマに対応した公募要領の作成支援、各事業の計画及び進捗の確認、技術調査等
Synspective、「StriX-1」を含む6機目の衛星を打ち上げ
Synspective
日本の衛星リモートセンシング企業
「StriX」シリーズのSAR衛星コンステレーションを開発
2024年12月、東京証券取引所グロース市場に上場
打ち上げによりシンスペクティブの運用衛星数は6機に
「StriX-1」は、シンスペクティブのSAR衛星シリーズの1つ
空間分解能は0.5m~
株価は打上げ直後に上昇するもその後下落
所感
高高度気球について、光学の定点監視はこれでいいと思っています。
光学の地球観測衛星は安全保障としては依然として必要
Ridge-iのRSIAは使ってみたい。前処理とかに一工夫ありそう。AIライブラリの中身も興味ある。
JAXAのキャリア採用。経験的には元村もいける気がする(いけるとは言ってない)。ご興味あればどうぞ。
Synspectiveはもっと市場から評価されてもいい。
コメント